マイホームの保険料について

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マイホームを購入した後で大多数の方は保険を掛けることになろうかと思います。住宅保険には火災保険、家財保険、地震保険がありそれぞれ補償内容が異なります。毎年の固定費用として必要となる保険料について解説します。

住宅保険の基本となるのは火災保険であり、風災、水災、落雷など様々な損害に対応しています。火災保険のほかには、家財保険地震保険がありますが、両者とも火災保険とセットで契約する場合がほとんどです。住宅保険の補償内容は火災保険を基本として、補償を付け加えていく格好です。

各保険の補償範囲は下記の通りです。火災保険は地震による被害以外のほぼ全てをカバーしており、自宅内の家財に対しては家財保険がカバーします。

◎ 火災保険

☑︎ 火災・落雷・破裂・爆発

☑︎ 風災・雪災・雹災

☑︎ 水災

☑︎ 水漏れ

☑︎ 衝突・騒擾

☑︎ 盗難

☑︎ 破損

◎ 家財保険

☑︎ 家具・寝具

☑︎ 衣類・装飾品

☑︎ 書籍・電子媒体

☑︎ 電子機器類

◎ 地震保険

☑︎ 地震による家屋の損害

☑︎ 地震による家財の損害

☑︎ 津波による家屋の流出

☑︎ 津波による家財の流出

火災保険

火災保険には多岐にわたる補償がありますが、基本となる火災・落雷・破裂・爆発から詳細を見てみます。

火災による家の損害は、消防庁の定義を用いれば「全損」、「半損」、「小損」の3段階に分けられます。全損は収容物を含む建物の火災損害額が罹災前の建物の評価額の70%以上のものを指し、半損は建物の火災損害額が被災前の建物の評価額の20%以上で全損に該当しないものをいいます。小損は建物の火災損害額が罹災前の建物の評価額の20%未満のものを指します。

保険会社は各々で損害を段階的に分けており、火災が起きた際は、その段階に応じた補償を行います。損害の段階分けは概ね先述の定義を踏襲しており、補償内容に入っている落雷、破裂、爆発も同様です。火災保険は、保険契約の際に補償額を建物の再取得価額と同じになるように設定する場合が多く、ローンの支払い途中で火災により全損した場合でも、返済が可能となるようにしています。

補償額を再取得額よりも低く設定した場合は部分保険と呼ばれ、全損でも設定した補償額が上限となります。部分保険では例えば半損の場合、設定補償額に減額割合をかけて計算します。補償額を再取得額よりも高く設定した場合は超過保険と呼ばれ、この場合では補償額の上限は再取得額となります。

  • 部分保険補償額=上限補償額×全損からの減額割合
  • 超過保険補償額(上限)=再取得価額

火災保険の補償適応外となるのは、「故意または重過失」として認められる場合です。自身による放火や自宅内での火遊びなどが該当します。また、地震・噴火・津波により生じた損害、戦争・紛争・内戦などの広域に破壊が及ぶ事態により生じた損害は対象外となります。

風災・雪災・雹災、水災、水濡れ、盗難などの補償額に関しては、保険契約時に自己負担額を設定した上で、損害額から自己負担額を引いた額を損害保険金としています。自己負担金は3万円、5万円、10万円など段階的に設定されている場合が多く、自己負担金が大きいほど保険料はおさえられる仕組みとなっています。損害保険金に最低補償額を設けている場合もあり、この場合は最低補償額以下の保険金は支払われず、最低補償額以上なら全額支払われるという方式です。損害額は再調達額を基準として算出される金額で、保険の対象を事故発生直前の状態に復旧するために必要な費用をいいます。上限は火災保険の保険金額に設定されている場合が多いです。

  • 損害保険金=損害額-自己負担額
  • 損害保険金=損害額(最低補償金以上の場合)、損害保険金=0円(最低補償金以下の場合)

風災・雪災・雹災は、具体的には風災は台風や竜巻、暴風などに伴う強い風で屋根瓦が飛んでしまったり、風で飛んできたもので窓ガラスが割れてしまったりといった被害を想定しています。雹による窓ガラスや屋根の損傷が雹災に該当します。豪雪地帯では雪の重みや雪崩(なだれ)で家屋が倒壊するなどの被害が生じ、雪災に該当します。これらの原因により受けた以下のような損害を補償します。補償額に関しては、上記の補償内容に準じており、各社により特色が異なります。

風災・ひょう災・雪災で火災保険から補償される場合とされない場合は、家屋の経年劣化により生じたと判断されるものや、窓を閉め忘れたことで雪災が生じたなどの重過失が存在する場合です。また、機能そのものに影響はなく損害物品の再調達が必要ない(細かい傷が入ったなど)も補償されない場合があります。損害額が設定した自己負担金額以下の場合も上式に基づき損害保険金が発生しないため補償の対象となりません。

水災は、台風や暴風雨なに伴う洪水、高潮、土砂崩れによる被害を想定しています。ゲリラ豪雨による都市型の洪水も増えており、国土交通省水管理・国土保全局の発表では平成26年の段階で水災被害額は約1300億円にのぼり、無視できないリスクとなっています。補償額には風災・雪災・雹災と同様ですが、再調達価額の30%以上や床上浸水などの被害条件が付きますので、契約の際に確認が必要です。また、雨漏りによる被害は家屋の経年劣化によるものとみなされ、通常は水災として扱われません。

水漏れは、給排水管の事故等で生じた損害を想定しています。補償額は前述の内容に準じます。給排水設備自体に生じた損害は補償の対象とならない場合が多く、地震や火災、衝突などで生じた場合でなければ補償がカバーされないケースもあり注意が必要です。

衝突は、車が家に突っ込んできたり鳥や野球ボールが家に飛来してきたりした際に生じた損害を想定しています。加害者が特定出来ており責任の所在が明確で損害賠償請求が可能な場合は、補償を相手方からの損害賠償によって賄うことが一般的です。補償対象が似ており、車の車両保険に例えて考えると分かりやすいかもしれません。

騒擾は、騒動に巻き込まれた際に生じた被害を想定しています。騒動の定義は各社によっても異なりますが、暴動や内戦・戦争状態のような破壊が広範囲に及ぶようなものは補償範囲から外されています。概ねデモや政治集会のような法による秩序が維持された平時に生じ得る騒動を想定していると考えられます。補償額は前述の内容に準じています。この補償を必要とする機会は多くなく、契約から除かれる場合も多いようです。

盗難は、空き巣の被害を想定しており、ここには盗難による家財の被害だけでなく、窓ガラスやドアの損害も含まれます。盗難に伴う家屋の損害については前述の内容に準じており、家財に関しては上限額が設けられているケースが大半です。盗難に対しては家財保険を付帯させることになろうかと思いますが、補償の上限額を契約の際に確認しましょう。

家財保険

家財保険とは、建物内に存在する電化製品や家具などの家財にかける保険です。火災保険と別契約で申し込む場合もありますが、通常は 火災保険に付帯する形で申し込みをします。火災保険の補償内容である、火災・落雷・破裂・爆発・風災・雪災・雹災・水災・衝突・盗難などの内容で損害が生じたときに補償を受けることが出来ます。

補償内容は火災保険と同様で、契約時に自己負担額と補償上限となる保険金額を設定しておき、補償の際には損害額から自己負担額を引いて損害保険金を受け取ります。

  • 損害保険金=損害額-自己負担額

特約で個人賠償責任、携行品損害に関しても補償を付けることが可能であったり、被害内容ごとに付帯の付け外しが可能であったりと、保険の内容に幅を持たせることが可能であり、各家庭の事情に応じて必要な補償を付けることが可能です。補償内容に関しては被害ごと物品ごとに補償上限額が設定されていたり、一部が明記物件として補償対象外となっている場合もあり、契約の際には細かい部分まで確認する必要があります。

家財保険で補償されないケースは、故意によるものや経年劣化に伴う損害が該当しており、内容としては火災保険とほぼ同様です。

地震保険

地震保険は、地震・噴火またはそれに起因する津波によって生じた建物・家財の損害を補償する保険です。損害は火災・損壊・埋没・流失等を想定しています。火災保険と同様に建物と家財に分けて契約する必要があり、建物の保険に家財保険を付帯する形が一般的です。契約金額は、火災保険の契約金額の30%~50%の範囲内と定められており、補償上限額(地震保険金額)は建物で5,000万円、家財で1,000万円となります。契約は火災保険と合わせて行う必要があります。

地震保険は通常の火災保険とは異なり、実際の損害額を補償するものではなく、損害の程度によって地震保険金額の減額を行い補償します。損害の程度は「全損」「大半損」「小半損」「一部損」に分けられ、それぞれ地震保険金額の100%・60%・30%・5%が支払われます。損害の程度が「一部損」に至らない場合は、保険金は支払われないので注意が必要です。各項目の詳細は下図の通りです。

*2017年1月1日契約分から。

保険金は建物の構造と所在地によっても変わります。構造は鉄骨造と木造で区別され、所在地は都道府県単位で区別されます。

  • イ構造:鉄骨造やコンクリート造の建物など。
  • ロ構造:木造の建物など。

地震保険は公共性の高い保険であり、国と各社で連携して補償を行う形をとっています。保険料に関しては一定の基準に基づいて決められており、設計の自由度はあまり高くないといえます。

税金の面で見ると、平成19年までは損害保険料控除が存在しており、火災保険料は控除対象となっていましたが、平成29年現在ではこの制度が廃止され控除が認められなくなりました。その代わりに地震保険料控除が制定され、住宅保険料の中で地震保険に関する部分は控除が認められています。控除は最高5万円(所得税)を限度として、対象保険契約の全額が対象となります。

 

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