新築マンションなら

新築マンションの場合にかかる諸費用を列挙すると、以下のようになります。

  1. 印紙税・登録免許税・不動産取得税
  2. 司法書士費用
  3. 各種保険料
  4. 不動産仲介手数料
  5. ローン金利・保証料・保証事務手数料・団体信用生命保険料

となります。それぞれに関して順に見ていきましょう。

物件例

まず、物件の価格(土地代金、建物代金)と土地面積、建物床面積を知る必要があります。例としては下記のような内容です。

例)新築分譲マンション:

 価格4000万円

(土地)敷地権面積25㎡・700万円

(建物)床面積88㎡・3300万円

次に、税金などを考える上で物件における固定資産税評価額を確認する必要があります。固定資産税評価額の算定に関してはこちらをご参照ください。先にあげた例で考える場合、ここでは取引価格の7割と仮定します。

例)固定資産課税評価額:

(土地)700万円×0.7=490万円

(建物)3300万円×0.7=2310万円

また、一括で購入しない場合はローンを組む必要があります。ローンは商品によって特徴が違い、自分にあったものを選ぶ必要があります。ローンに関してはこちらをご参照ください。ここでは頭金を400万円として3600万のローンを組むと仮定します。

例)借入金:3600万円

家にかかる諸費用を列挙すると、「印紙税」「登録免許税」「不動産取得税」「司法書士費用」「各種保険料」「不動産仲介手数料」「ローン金利」「保証料」「保証事務手数料」「団体信用生命保険料」となります。それぞれに関して順に見ていきましょう。

印紙税

新築マンションを購入する場合、印紙税は不動産売買契約書と金銭消費貸借契約書に対して必要となります。平成30年3月31日までは不動産の譲渡に関する契約書に係る印紙税の軽減措置があり、期間までに契約される方は税率の軽減が受けられます。購入予定の時期を確認して上表からあてはまる金額を割り出します。今回の場合は軽減税率ありで考えます。

  • 不動産売買契約書: 1万円(物件価格4000万円)
  • 金銭消費貸借契約書: 2万円(ローン1000万~4000万円)

二つを合計すると、印紙税は3万円となります。

登録免許税

不動産を購入した際に、土地・建物・抵当権設定の登記に対して課せられます。新築マンションの場合、土地は所有権の移転登記、建物は保存登記となります。課税対象は固定資産税評価額で、土地と建物それぞれに税率が決められいます。抵当権に関しては借入金額が課税対象となります。それぞれの税率は下表のようになります。

土地の移転登記にかかる軽減税率は平成29年3月31日までとなります。相続以外は2.0%の税率となります。今回の場合は2.0%として計算します。

  • 土地の所有権移転登録税: 490万円 × 0.02=9.8万円

建物の保存登記にかかる軽減税率は平成29年3月31日までとなります。今回は0.4%として計算します。

  • 建物の所有権保存登録税: 2310万円 × 0.004=9.24万円

抵当権設定登録にかかる軽減税率は、平成29年3月31日までとなります。今回は通常税率で考えます。

  • 抵当権設定登録税: 3600万円 × 0.004=14.4万円

以上、3つの合計が登録免許税額となります。今回の場合は、34.44万円となります。

不動産取得税

不動産の所有権移転に対して課される税金です。所有権の取得後に契約が解除された場合でも、所有権移転が生じていれば課税対象となります。課税対象は固定資産税評価額で、土地と建物それぞれに税率が決められいます。それぞれの税率は下表のようになります。

新築マンションを購入する場合、土地(敷地権)と建物の購入は同時であり、平成30年3月31日まではさらに軽減措置が強化されています。今回はこちらを用いて考えます。

*土地及び家屋(住宅)の不動産取得税率は3%となっていますが、こちらも平成30年3月31日までの軽減措置であり、通常は4%(非住宅と同様)となります。

  • (土地の不動産取得税)控除額: 490万円÷25㎡ × 1/2 × 88㎡ × 2 × 0.03 = 51.75万円
  • (土地の)不動産取得税: 490万円 × 1/2 × 0.03 - 控除額 = ▲44.4円

この場合、土地の不動産取得税は控除を引くとマイナスとなり、0円となります。

建物の不動産取得税は自宅用として購入した場合は、軽減措置が適応となります。建物の評価額には控除が設定されており、条件は上表の通りです。今回のケースでは1200万円の控除額で計算します。

  • 建物の不動産取得税: (2310万円ー1200万円)× 0.03 = 33.3万円

以上、土地と建物の不動産取得税は合計で、33.3万円となります。

司法書士費用

2013年に日本司法書士連合会が行った報酬に関するアンケート調査で各地区ごとの低額者平均、全国平均、高額者平均報酬が公表されており上表に示します。

上記は固定資産税評価額1000万円、抵当権1000万円あたりの金額であり、評価額、抵当金額に応じた上乗せが必要となります。一般に司法書士費用は10~15万円程度といわれており、今回のケースでは12万円と算定します。

各種保険料

住宅保険には火災保険、家財保険、地震保険の3つがあり、火災保険を基本としてその他を付帯させる場合がほとんどです。補償内容や保険料は商品によって異なり、各自の事情にあった保険選びが必要となります。

今回は大手A社で、関東地区・専有面積88㎡・水災補償なし・家財及び地震保険付帯、として1年目の保険料を算定します。

  • 火災・家財・地震保険: 初年度16,660円, 35年間で205,590円(長期契約割引含む)

以上、初年度の保険料は合計で、1.7万円程度となります。


 

不動産仲介手数料

不動産仲介手数料は、仲介業者を介した取引の場合にのみ必要なり、契約が成立した時点で支払い義務が生じます。仲介手数料は上限を「取引額の3%+6万円(税抜)」として各社が設定しています。

新築住宅の場合、直販の形をとり仲介手数料が発生しないか、代理販売や仲介販売の形をとっている場合でも仲介手数料を売主に請求しているため、仲介手数料は発生しないと考えられます。

今回のケースでは、仲介手数料は0円と算定します。

  • 不動産仲介手数料:0円

ローン金利・保証料・保証事務手数料・団体信用生命保険料

住宅ローンの融資は金利によって全期間固定金利型、変動金利型、固定金利期間選択型の3種類に分類され、商品として財形住宅融資、自治体融資、銀行ローン、ノンバンクローン、フラット35などがあります。ローンの返済方法には、元利均等返済、元金均等返済、ボーナス併用返済、一部繰上返済があり、借入金が同じでも返済方法によって総支払額が異なるため注意が必要です。

住宅ローンを組む際にかかる費用として、信用保証会社の保証料と保証契約を結ぶ際の手数料である保証事務手数料、ローン契約者が死亡または高度障害となり返済が困難となった場合の保証として、生命保険会社に支払う団体信用生命保険料(団信保険料)があります。

ローンに関連する費用を算出するには、借入金額、返済方法、返済期間を決めて商品を選ぶ必要があります。

今回は、頭金400万円、ローン借入金額3600万円として、長期固定金利型のローンの代表であるフラット35を利用すると仮定します。元利均等返済で返済期間は35年間、金利は住宅金融支援機構の公式サイトで公表されている平成29年2月の平均値1.1%を採用します。

フラット35では保証料や保証事務手数料はかかりません。

  • 保証料・保証事務手数料:0円

団体信用生命保険料としてフラット35では住宅金融支援機構による機構団信が存在します。がん・心筋梗塞・脳梗塞に罹患した場合に一定の条件を満たせば全額弁済を行う3大疾病保障を付けて公式サイトのシュミレーターで計算すると下記のようになります。

  • 団体信用生命保険料: 初年度19.7万円, 通算374.2万円

購入時の費用ではありませんが、大きな支出としてローン金利があります。上記の条件で通算費用を計算すると、下記のようになります。

  • ローン金利負担分(通算): 739万円
  • 月々の支払額(ボーナス支払い・繰り上げなし): 10.4万円

以上合計すると、購入時にかかるローン関連費用は、19.7万円となります。

ローン全体を通してかかる費用の合計は、1113万円程度となります。

まとめ

新築一軒家を購入する際の諸費用は多岐にわたり、今回のケースでは、購入時に計100万円程度がかかることとなります。一方で長期的にみると、金利返済分や団信保険料などのローン関連費用が大きくなることがわかります。今回のケースでは、返済を終えた時点での諸費用総額は1200万円(固定資産税除く)に及び、物件額の3割に上ります。

家を購入する際に、土地代・建物代の物件額に目を奪われがちですが、購入時には諸費用にも目を向け、事前に十分な検討を行うことが重要です。